第7回新宿区民医療公開講座
平成28年12月3日(土)に、牛込箪笥区民ホールにおいて、新宿区と新宿区医師会との共催、新宿区町会連合会の後援による「第7回新宿区民医療公開講座」が開催されました。
「腰痛」と「難聴」をテーマとした講座には、延べ150名近くの区民の方々が会場に集まりました。実際に補聴器をお使いの方も多く、関心の高さが伺えます。
大熊会長からの開会挨拶
熱心に聞き入る参加者の方々
木島冨士雄新宿区医師会会長、大熊勝区町会連合会会長による挨拶のあと、慶応義塾大学医学部 整形外科学教室助教の藤田順之先生には「腰痛の正しい理解」について講演いただきました。
その後、東京医科大学病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野教授の河野淳先生には「難聴で何が困るか~その対応と最近のトピックス~」について講演していただきました。
1.腰痛の正しい理解
腰痛は、老いも若きもあるものですが、3月以上続くものは、「慢性疼痛」といわれるそうです。また腰痛になりやすいタイプとして、デスクワークが多い、肥満、飲酒や喫煙の習慣がある…などの特徴が挙げられるとのこと。
ただし、腰痛のおよそ8割は、受診してもその原因が分からないそうです。
また腰痛に関わるけがや病気として、骨粗鬆症による背骨の骨折、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症について、詳しくご説明がありました。
「腰痛になった時には温めた方がいいのか?冷たくした方がいいのか?」との参加者からの質問に対しては、「どちらでもご自身が楽になる方を選んでいただきたい。ただし急性の場合は、あまり温め過ぎない方がよい」と回答されました。
2.難聴で何が困るか ~その対応と最近のトピックス~
コミュニケーションに欠かせない聴力は、30歳代には既に低下が始まっており、70歳では、いわゆる加齢性難聴(一般には「老人性難聴」という)により、その3分の1に聴覚障害があるといわれているそうです。
難聴を放置すると、乳幼児では、発声ができない、知識の取り込みが遅れるなどの適応障害が起こり、高齢者では、会話に入れない、みじめに感じるなどの疎外感が生まれるほか、日常生活の制限、また認知機能の低下をも引き起こすリスクがあるそうです。
もし難聴を自覚したら、周囲のサポートはもちろん、早期に補聴器を付けたり、また補聴器でも聞き取りが不可能な場合には人工内耳などのすばらしい医療を活用し、前向きに楽しく生活を送っていただきたいとお話がありました。
当日行った参加者アンケートでは、「腰痛、難聴とも自分自身がなっているので、とても参考になった」「自分の経験から、高齢者は自分できちんと難聴を認め、もっと補聴器を使用した方が良いと思う。改めて今日の講演会で再認識した、」などの感想をいただきました。
今後も、皆さまの健康づくりにつながるよう、医療講座の開催など、引き続き働きかけを行ってまいります。
当日の講座の内容は、こちらからご覧いただけます。
- 新宿区広報番組(該当ページ)
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