第1回 同盟国「日本」なら派遣は当然だ

平成16年1月28日
南山伏町町会会長 妹尾 一男

このたび、自衛隊がイラクに派遣されることになりましたが、この問題だけを単純に、とりあげて言うなら「イラク派遣」に賛成する日本人はおそらくいないと思います。

しかし、日本をめぐる現在の厳しい国際環境を考えれば、軽々しく反対などと言えるはずがありません。

あの北朝鮮が拉致を認めたのも、一部でも拉致家族を日本に帰したのも、日本政府の交渉の成果ではありません。ブッシュ大統領が、北朝鮮、イラン、イラクなどを名指しでならずものの国家と呼び、イラクに対するように軍事力の行使をもちらつかせたからではないですか。

政治的、経済的、そして軍事的に唯一超大国のアメリカの行くところ、納得し難い点は多々ありますが、今日の世界は「力は正義なり」という冷酷な原則の下に動いているのが現実です。逆らえる国はありません。

まして日本は同盟国であり、9.11のテロを論拠に、協力を求められれば断ることはできません。

また、都心の一流ホテルから白昼、のちに韓国大統領となる金大中氏を拉致され、アメリカに教えてもらったことなどを思い起こすと、もしアメリカの傘の下から外れたら、北朝鮮の拉致が再開しても、とても防げるものではありません。それどころか日本は、北朝鮮の核ミサイル開発の仮想敵国ではありませんか。

間接的ではありますが、日本のため、日本を守るため、自衛隊にイラクに行ってもらわねばならなくなりました。命がけの仕事です、ご苦労さまなどの月並みの言葉では尽くせません。送り出す我々もつらいのですが、どうかイラク復興のため力を尽くしてください。心から感謝をこめてお願いいたします。

そして使命達成のあかつきには全員が、無事帰還されることを心より祈っております。